ガラスフィルムの効果ーその3/4
ガラスフィルムの効果
【日射遮断と日照調整効果】
フィルムを施工することで、太陽からの日射熱の室内への流入を抑制し、冷房機の負荷を軽減させ効率を上げることができます。このため省エネへの貢献となります。また太陽光のまぶしさを和らげて適度な明るさに調整する効果もあります。
ここで、様々な種類のフィルムがある中で、一体何でまずは比較するかといったところで良く用いられる用語に遮蔽係数、日射熱取得率という言葉があります。両者共値が小さいと遮熱性能が高いといった理解で使われます。
これら遮蔽係数と日射熱取得率は太陽光のエネルギーが屋内側に流入する程度を表している値です。各フィルムメーカーの値を確認してみましたが、下記の関係式のようです。
フィルムの遮蔽係数=フィルムの日射取得率÷フロートガラス日射取得率
解釈としては、遮蔽係数はフィルムを貼っていない3mm厚フロートガラスに対してフィルムをつけるとどの程度であるかをみる値です(相対的な見方)。日射熱取得率は、そもそも入射する太陽光からのエネルギーに対してどの程度の効果があるかをみる値です(絶対的な見方)。
例えばグラフィルRSP35の値でご説明いたします。遮蔽係数、日射熱取得率は下記の通りです。
※グラフィル カタログより引用
◆RSP35
・遮蔽係数 0.46 (≒0.4÷0.88)
・日射熱取得率 0.40
◆透明フロートガラス 3mm厚
・遮蔽係数 1
・日射熱取得率 0.88
遮熱係数でみると、RSP35のフィルムを貼るとフロートガラスの0.46掛けの太陽からのエネルギーが流入します(つまり0.54はカット!)といった理解です。日射熱取得率の解釈は、フロートガラスだと太陽からのエネルギーの0.88掛けで流入してしまうが(つまり0.12はカット)、RSP35のフィルムであれば同エネルギーの0.40掛けが流入(つまり0.6はカット!)するといった理解です。フィルムはフロートガラスより太陽からのエネルギーを遮る性能は非常に高いといったことが言えます。
日射熱取得率の測定設備は、つくば市の独立行政法人 建築研究所にあるようです。